【『ジョーカー・ゲーム』記念・特別公開】僕らのモテるための映画聖典メルマガ106号(by 入江悠)

いよいよあさって1月31日(土)より『ジョーカー・ゲーム』公開。
ということで、僕らが毎週配信しているメルマガより、
僕、入江悠の巻頭エッセイの一部を特別に公開します。

2.jpg

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんにちは、入江悠です。
ついに来てしまいました。
この週が。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?

この数週間、僕は毎朝目覚めると、必ずしていることがあります。
自分の携帯電話・パソコンに入っているアドレスを見て、
「あ行」の方から順番にメールをしていく、ということです。

メールの内容は?
もちろん、僕の新作『ジョーカー・ゲーム』を観にきてください!
というお誘い、告知です。
しかも、できれば初日に、という押しつけがましい但し書き付きです。

なんで朝にメールなのか?
僕はもともとあまり、というよりも、かなり、人見知りです。
自分から電話番号を交換したり、
なんでもない用事で連絡を取ったりするのが、とても苦手です。
昼間だと「忙しいし、後でいいか」と思ってしまうのですが、
朝まだ目覚めてボーッとしていると、メールができるのです。

自分の都合だけでメールを送って迷惑じゃないでしょうか?
興味の無い方にはたぶん迷惑でしょう。
久しぶりに連絡してきて宣伝かい、と思う方もいらっしゃるでしょう。
それは分かっています。
分かっていますが、どうしても譲れない一点があるのです。

この映画は、僕にとってただの作品ではない、という点です。
この映画は、ほぼイコールで、僕のこれからの人生なのです。
以前からメルマガをお読み頂いている方はご承知かもしれませんが、
メジャー映画の世界は、「失敗したから、もう一度チャンスを」
というリセットがかなり難しい場所だと思っています。

生前の深作欣二監督はこう言っていました。
「お前らの時代はコケたら次撮らせてもらえねえから大変だよな」と。

僕が懇意にさせて頂いているベテランのある監督はこう呟きました。
「入江。俺はこの前の映画が失敗したから、次はもう撮れねえよ」と。

僕がこれまで作ってきた映画は、すべて子供のように大事な存在ですが、
その中で、「興行成績」という数字が重要な意味を持つ映画があります。
これまで僕は7本の劇場公開映画を作ってきましたが、2本だけです。

1本目は2009年。第1作目『SRサイタマノラッパー』。
映画監督という仕事をあきらめるか、という崖っぷちで作った映画です。
日本で唯一上映を決めてくれた映画館、池袋シネマ・ロサでの初日上映。
その日は絶対に満員のお客さんに来てもらわなければいけませんでした。
もしお客さんが入らなければ、予定通り2週間のレイトショーで終了。
池袋以外の地域での上映へと広がっていく可能性は二度と訪れません。

そしてもう1本が、今週末から公開になる『ジョーカー・ゲーム』。
ひとつ目の理由は「規模がこれまでの比でなく大きい」からです。
これまで僕がとってきたどの映画よりも製作費もスケールも大きい。
それだけたくさんのお客さんに観てもらうことが期待されているということです。
(中略)

そして、これがもっとも大きな理由なのですが、
僕にとって『ジョーカー・ゲーム』は、
「35才にしてようやく立った夢の入口」なのです。

もともと僕は子供の時、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や、
『ホーム・アローン』『ターミネーター』「ジャッキー・チェン」で、
映画の世界の虜になりました。
ああ、映画って面白いなあ、夢があるなあ、と。
10代の半ばで、映画を人生の仕事にしたいと想い、
それから古今東西の様々な映画を観るようになりました。
10代の終りで、日本では『ターミネーター』は撮れないことを、
20代の始めで、自主映画では『ホーム・アローン』も無理なことを、
ようやく遅ればせながら悟りました。
それから15年。

アメリカ映画にハマったガキんちょの頃の自分にようやく観せられる、
そう思えた初めての映画が、この『ジョーカー・ゲーム』なのです。
子供の頃の僕は『SRサイタマノラッパー』にはハマらないでしょう。
多分『劇場版 神聖かまってちゃん』『日々ロック』も無理でしょう。
でも『ジョーカー・ゲーム』は、たぶんその夢の入口にあるのです。

あの頃にハマった映画たち、そこへ続く道の、入口。
アメリカ映画の、ハリウッド映画の、娯楽映画の、入口。
映画にハマるしかなかった暗い少年時代の自分に、
「おい、この映画どう?」と勝負をかけられる映画の、入口。

1年半ほど前、メルマガで僕は『パシフィックリム』を取り上げ、
SF映画におけるアメリカと日本の圧倒的な差、について書きました。
娯楽映画としての技術的・演出的な力量の差、について批評しました。
しかし、当時の僕が何を言ったところで、
結局は「まだ夢の入口にも立っていない世界の片隅の監督」の弁です。
だけど、『ジョーカー・ゲーム』は同じ線上にある。
まだまだ遠く、遥か先かもしれないけど、
この道は『パシフィック・リム』に繋がっている。
そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ターミネーター』へと。

人生には何度かのターニングポイントがあるはずです。
それが、いま、僕にとっての『ジョーカ・ゲーム』。
だからどんなに迷惑がられても、メールで「今週公開だよ」と送る。
だって自分の人生がかかっていますから、ね。
子供の頃の自分に観て欲しいですから、ね。

というわけで、今週末1月31日(土)。
いよいよ最新作『ジョーカー・ゲーム』全国公開。

初日にお待ちしております!!
できれば、お友達・ご家族と一緒に映画館へお越し下さい。
観終わった後、ワイワイと感想でも楽しめること間違い無しです。
そして、できれば当日のうちに感想をツイッターやフェイスブック、
お知り合いの方に電話やメールなどでお伝え頂けると嬉しいです。
もうここからは、口コミが勝負なんです!!
それじゃあ、今週もはじまり、はじまり~。

映画『ジョーカー・ゲーム』公式ホームページ
http://www.jokergame-movie.com/index.html

295554_615.jpg

2015年1月29日 入江悠

コメントの投稿

非公開コメント

メルマガ登録はコチラ!





Podcast「シアター野郎 劇場一番星」
「シアター野郎 劇場一番星」は映画館と映画を同時に語って応援するPodcastです。チェックしときな!!
RSS podcasting
iTunessに登録
カテゴリ
月別アーカイブ
最新記事
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
Podcast Ranking