メルマガには書かなかったこと #2(カット職人・林)


 こんにちは。
 週刊「僕モテ映画聖典マガジン」内の「終わった恋と、映画を数える」という連載で
 新作映画のカットを数え続けている、カット職人の林賢一です。

 先週のメルマガ
 『インデペンデンスデイ:リサージェンス』公開記念<宇宙人襲来!映画特集>
 は楽しんでいただけましたでしょうか?
 今週配送号は7月2週目となるので、通常号に戻りますが、
 夏に向けて気温が上がることと比例して、いつも以上に執筆陣が熱い原稿を書くと思いますので、
 もうしばし、お待ち下さいませ。
 (まぐまぐは水曜配送、ブロマガは木曜配送です)

 * * * * *

 さて、わたくしは最近、『神々のたそがれ』をBlu-rayで見直しました。
 特典映像にメイキングも収録されていたのですが、
 その映像もさることながら、ブックレットの出来が素晴らしかったです。
 
 僕モテクルーもこの春、全16ページの小冊子を作ったので、
 なんとなくこういったモノの制作の大変さはわかっているつもりなのですが、
 『神々のたそがれ』のブックレットはシンプルながらも、
 非常に読み応えのあるものでした。

 その中で印象に残っている言葉を少し紹介させて下さい。
 それは監督であるアレクセイ・ゲルマンのエキストラに関する言葉です。

 ゲルマン監督は現場で「エキストラ」という言葉を徹底して排除したらしいのです。
 とはいえ、ご覧の方はご存じだと思うんですが、
 この映画には大量の俳優が登場します。
 しかも、カットの中のいたるところに、です。
 そう、エキストラだらけの映画なのです、『神々のたそがれ』は。
 
 では、どう呼んでいたのか?
 ゲルマン監督は台詞のない俳優部を「エキストラ」と呼ぶのではなく、
 前景俳優、中景俳優、後景俳優としっかり呼んでいたそうなのです。
 これにはハッとしました。

 わたくしはメルマガの連載にて、「カットのレイヤー」について考察したことがあります。
 カットにはたくさんのレイヤーがあり、
 それぞれに動線や美術や俳優が存在している、と。
 『神々のたそがれ』も、もちろん例外ではなく、たくさんのレイヤーが存在しているんですが、
 それをゲルマン監督は、エキストラの呼び方一つで、表現しきっていたのです。
 つまり、最低でもこの映画には3レイヤーが存在している。

 各レイヤーに配置する俳優を、呼び名の段階で、
 きちんとレイヤー分けしていた、ということに感動しました。

 名はすべてをあらわす。
 
 そのことをこんなにもわかりやすく示した例があるでしょうか。

 * * * * *

 この1週間、劇場で観た映画は……
 『フィラデルフィア物語』
 (シネマヴェーラ渋谷のジョージ・キューカー特集にて)
 『ホース・マネー』
 (ペドロ・コスタの新作をユーロスペースにて)
 『ノック・ノック』
 (キアヌ・リーブスの新作をヒューマントラスト渋谷にて)
 『シチズンフォー スノーデンの暴露』
 (ソダーバーグが製作総指揮のドキュメンタリーをイメージフォーラムにて)
 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』
 (立川シネマシティにて極音上映で)

 詳しくは今週配送号の僕モテメルマガにてレビューします。
 
 このレビューコーナーは、
 執筆陣がその1週間で観た映画すべてを星3つ満点で評価しています。
 このコーナーは、中の人であるわたくしもかなり映画館に行く参考にしていまして、
 しょんじょそこらの雑誌レビューより信頼していたりします。
 ですから、自分が星をつけるときには、いつも迷います。
 これは星3つなのか、いや2つではないか?
 はたまた星1つなのか? いや、星1つという作品はこの世に存在するのか?
 いろんなことを考えます。

 結果、締め切りがきてしまうので、暫定的に星をつけるのですが、
 こればかりはいまだに正解がわかりません。
 どんな人生にもそれぞれの意味があるように、
 どんな映画にもそれぞれの意味や価値が絶対にあるはずです。

 ですから、仮に星1つの映画であったとしても、
 映画館に行って観る意味というのは絶対にあるし、
 もしそれで何も得ることがないのだとしたら、
 それは鑑賞者の責任でもあるとも思うのです。

 それくらい映画というのは広い存在だと思います。
 ですから駄作でも観に行きましょう! というのでは決してありませんが、
 映画から何かを実人生に持ち帰る、という意味において、
 決してそこに何もない映画というのはない、と信じています。
 甘すぎるでしょうか。

 ひとまずは、僕たち執筆陣が新作映画にどんな星をつけているのか?
 その時々の責任を持ってつけているつもりです。
 読者の方は、それを叱咤激励しつつ、厳しい目で見守って欲しいと思います。
 まだ読者でない方は、なんとなく面白い映画が知りたいな〜という興味でももちろん構いません。
 今週観るべき映画は何なのか?
 それは星3つの映画なのですが、それだけを知りたい方でも構いません。
 一度、僕らのメルマガをお試しで読んでもらえればと思います。

 週刊「僕モテ映画聖典マガジン」は毎週配送中です。

「まぐまぐ」
 http://www.mag2.com/m/0001320971.html

「ニコニコ動画のブロマガ」
 http://ch.nicovideo.jp/eigamote/blomaga


 あわせて、よろしくお願いします。
 それでは、今週号でお逢いしましょう。

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