映画日誌vol.18 & 新年のご挨拶(カット職人・林)


こんにちは、カット職人・林賢一です。

年始はメルマガ配信のお休みをいただいたので、何か久しぶりな感じがします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年はメルマガ的に、いろいろな動きがある年になりそうです。
入江監督は新年早々、新作映画の撮影。
名優・コマキンは連載のリニューアル。
新年1発目のPodcastがまさかの伯周ひとり会(と思いきや、SPゲストが!)。
など、波乱の幕開けです。
新年でこの混乱ぶりですから、1年を通したら何度バタバタすることでしょう。
こういった混乱を「楽しい事件」として、大きな気持ちで受け止められるような、
そんな大人なメルマガでありたいものです。

さて、年末年始は映画をいっさい観ない生活を送っていたのですが、
そんな時期のカット職人の「映画日誌」ならぬ、「読書日誌」をお届けしたいと思います。
みなさんの参考になりますようにー


12月某日>

昼に帰省。どんな本を持って行くか迷った。

結局、10冊ほど選ぶ。

夕方、甥っ子と遊ぶ。

夜、本多勝一『新版 日本語の作文技術』(朝日文庫)、川崎昌平『はじめての批評』(フィルムアート社)を読んで2016年の読書締め。


1月某日>

AM、喫茶店で原稿。イチから考える。

2017年の初読書は、岸政彦さんと雨宮まみさんの対談集『愛と欲望の雑談』

宮台真司さんの『正義から享楽へ 映画は近代の幻を暴く』(垣内出版 )も読了。刺激をうけまくる。

甥っ子が角川つばさ文庫版の小説『君の名は。』を買って読んでいた。


1月某日>

サイゾー連載のゲラを直す。iPhoneのゲラデータをコンビニでプリントアウトし、近くのファミレスで赤を入れる。終わって再びコンビニに行き、ゲラをスキャンしてiPhoneに入れて、編集さんに送信。この一連動作で、一回もPCを使わなかった。PCレスの時代だなぁ。


1月某日>

年末年始は映画を観る気がおきず、ずっと本を読んでいた。

いくつか挙げると……ヴァルター・ベンヤミン『複製技術時代の芸術』、津野海太郎『読書と日本人』、坂口恭平『現実宿り』、山上浩嗣『パスカル「パンセ」を楽しむ』、ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 上』、ジョーゼフ・キャンベル『ジョーゼフ・キャンベルが言うには、愛ある結婚は冒険である。』、フラナリー・オコナー『秘義と習俗』、ミシェル・セール『作家、学者、哲学者は世界を旅する』など。


最近はずっと、人類が定住したあたりの時代が気になっている。

『サピエンス全史』の冒頭に年表があるので、自分流に少しまとめてみた。

+ + +

諸説あるけれど、今から600万年前にヒトとチンパンジーの最後の共通祖先が確認されている。

そこからヒトに分化し、250万年前にアフリカでヒト属が進化。最初の石器もこの時代。

30万年前に火が日常的に使われるようになる(うちの薪ストーブは、ある意味、30万年の歴史があるのだ!)。

7万年前に認知革命が起こり、虚構の音声言語が出現。

3万年前にネアンデルタール人が絶滅。

12000年前、植物の栽培と動物の家畜がはじまる。農業革命。永続的な定住が開始。

つまり、300万年以上にも渡って人類は狩猟採取を行っていた。

それはとても豊かな時代だった。

イメージとは違うが、農業革命が起こって定住したから、豊かな暮らしになったわけではない。

むしろ、諍いや争いが増えたのが実情。

実はその火種は、現代にも続いているーー

(宮台真司さんも『正義から享楽へ 映画は近代の幻を暴く』で指摘しており、超刺激的)

年表を続けると、5000年前に最初の王国、書記体系、貨幣などが誕生。

2500年前に仏教、2000年前にキリスト教、1400年前にイスラム教が誕生、となる。

これ以降の歴史は皆が知るとおり。


私がいま最も興味あるのは、12000年前の定住革命時代だ。

この時代に関しては、西田正規『人類史のなかの定住革命 (講談社学術文庫)という名著があるので、繰り返し読んでいるけれど、ここ最近はより熱心に考えている。

すごくシンプルにいうと、人類は定住しなければ、もっと豊かで幸せだったのでは? ということ。

もちろん、そんな時代には戻れないし、戻るつもりもないけれど、今の世の中のほとんどの問題は定住をやめれば解決してしまう。

それはクロード・レヴィ=ストロース的な考えとも近く、『野生の思考』をしっかり読まなければ、と思っているが二の足を踏んでいる。

この定住革命前あたりに何かヒントがありそう、というレベルではなく具体的に何かを現代に持ち帰りたい。

2017年はこのあたりの問題意識を持ち続けよう。


定住革命が産んだ火種が実は、現代の映画にも通ずる問題だ、というのが今年のテーマ。

狩猟採取時代にあった純粋な贈与が現代に回帰している。

または、言語以前の時代のDNAが現代に回帰している。

なぜなのか?

何のための問題意識か、まったくわからないけれど、考えたい。

そして、それをきちんと落とし込んだ書きものをしたい。

2017年1発目は、どんな映画を観ようか。

本当に観たいものだけを観る、と決めた。もう時間がない。

本当に書きたいものだけを書く、と決めた。もう時間がない。




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あわせて、よろしくお願いします。


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